身近に潜む感染症「SFTS」|愛媛県今治市で動物病院をお探しなら『MIRU(ミル)動物病院』へ

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2025.06.30

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身近に潜む感染症「SFTS」

こんにちは、動物看護師の越智です。

今年は、例年より梅雨明けが早かったですが、まだまだじめっとして過ごしにくい日が続きますね。

気候も変動しやすく、象庁も『過去10年間で最も暑さが厳しい年になる可能性が高い』と発表しています。

熱中症にはくれぐれも気を付けてくださいね!!

 

 

さて、突然ですが「SFTS」という言葉を聞いたことはありますか?

最近、ニュースにもなり、みなさんも1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

SFTSとは、重症熱性血小板減少症候群のことで、マダニに刺されることによって引き起こされる人獣共通感染症です。

(※人獣共通感染症・・・人やそれ以外の脊椎動物の両方に感染または寄生する病原体により生じる感染症のこと )

ニュースなどでは、「マダニ感染症」などと言われたりもします。

昨今、SFTSで亡くなる人も増加しており、日本では2013年に初めての感染者が確認され、

2025年4月時点で117名が死亡に至っています。

そんな身近に潜む恐ろしい感染症の感染経路、予防法についてお知らせします。

 

感染経路

①マダニに刺される

マダニは特に、草むらや山に多く生息しています。山などで作業をしており、マダニが足についていた!なんてことは珍しくありません。

 

②動物からの感染(二次感染)

上記にあるように、SFTSは人獣共通感染症です。わんちゃんとのお散歩中にわんちゃんが草むらなどに入ったり、室内で飼育している猫ちゃんが外に出てしまうなどで、マダニを持って帰ってしまうことで、人に感染してしまう場合があります。

また、時に気を付けないといけないのは、野良犬・野良猫との接触です。一見、マダニがついていなくても感染しており、無症状(不顕性感染)の場合があります。そこで、わんちゃんやねこちゃんに引っ掻かれたり噛まれたりして感染することもあります。

 

③人からの感染

日本では、2023年4月に初めて人から人への感染が報告されています。

 

感染予防

①草むらや山に入るときは、長そで・長ズボンを着用し、ズボンの裾を靴の中に入れるなどして皮膚の露出を極力減らしましょう。

②お家で飼われているわんちゃん、ねこちゃんのノミ・マダニ予防をしましょう。当院ではわんちゃんは食べるタイプとスポットタイプ、ねこちゃんではスポットタイプの予防薬があり、3か月効く長期作用型のものもあります。

③野良犬、野良猫との接触に気を付ける。今治は、可愛い地域猫ちゃんがたくさんいますが、接触には注意が必要です。マダニ以外にもノミがついていたりする場合があります。

 

以上が命に関わる恐ろしい感染症SFTSの感染経路、予防方法です。

マダニはSFTS以外にもさまざまな感染症を媒介するので気を付けましょう!