2022.07.23
その他
AHTの魚崎です!
真夏のような暑さが続いたと思ったら、梅雨に戻ったかのような天気が続きましたね☔
こうした気象の影響を受け、体調を崩された方も多いと思います。
実はわんちゃんねこちゃんも低気圧が苦手💦
自律神経に影響を与え、不調を感じやすくなります。
特に持病を抱えていたり、高齢の子は要注意です!
普段より気を付けて様子を見てあげてください!
最近では夏日を記録する日も続出してきましたね⛅
今年の日本の夏は気温が高くなる傾向にあるそうで、マスク着用が常態化していることからも、熱中症には一層の注意が必要です。
当院でも、わんちゃんねこちゃんが熱中症で来院されることが増えてきました。
と、いうことで!今回は熱中症についてお話したいと思います!
熱中症というと夏場に起こると思われがちですが、実はどんな季節でも条件が揃えば起こりうるのです。
車の室温や冬の暖房器具が原因で軽度の熱中症になってしまうこともあります。
特に車の中などは涼しい場所に移動しにくいため、長距離移動の際には注意しましょう。
熱中症の症状
・ゼェゼェと呼吸音が大きくいつもより荒い(あえぐような呼吸)
・声をかけても横になったまま呼吸が苦しそう
・舌の色が紫っぽいorとても赤い
・耳や身体を触るといつもより熱い(体温の上昇)
・意識がない。あっても目しか動かさない
・吐いたor下痢をしてしまった
わんちゃんねこちゃんは特に体が小さいため、嘔吐や下痢でも大量の体液を喪失するため急激に脱水します。
症状が続くようであれば必ず動物病院さんに相談しましょう!
原因
・熱のこもりやすい室内(西日の強い部屋など)
・自動車内などで動物だけで留守番させている
※炎天下の自動車内は短時間で高温状態になります!
・日の高い午後に照り返しの強い道路を散歩する
・庭につながれて日陰に入ることができず、直射日光にあたっている
対処法
熱中症は来院までの対応が重要です。
・タオルに包んだ保冷剤や氷嚢などを首、脇の下、股の間などに当てる
(大きな血管が集まっており、そこから末端に分岐しているため、効率的に冷やすことができます)
・濡らしたタオルで全身を覆うようにかぶせてうちわであおぐ
など、とにかく体温を上げないようにしましょう。
お一人で来院される場合は、うちわであおいだり保冷剤を当て続けることは難しいので、ネット包帯を用いた首の部分の保冷が効果的です。
ご自宅にネット包帯がない場合はストッキングなどでも代用できますので、ぜひ作ってみてください。
また、車での来院の際は、自動車のクーラーをかけて、車内が冷えてから移動するようにしてください。
(ただし、冷たすぎるタオルは体表面を冷やしすぎてしまうので注意です!冷やしすぎると急激に血管が縮まり、悪化する場合があります。)
予防・対策
・気温が上昇する夏場は室内の風通しに気を付けて、室内の温度が上がる場合はエアコンをつける
(扇風機では体温は下がりません!)
・新鮮な水が入った容器を室内の何か所かにおいておく
・外気温の高い梅雨時期や夏場などは、直射日光のあたる屋外駐車場の車内で留守番させない
・若い頃からの太りすぎ、肥満傾向にならないように気をつける
・お散歩は暑くなる前の朝方か地面が冷える夕方まで待ってから行く
熱中症にかかったことがある場合、その後の熱中症のリスクが高まるといわれています。
対策をしっかりとし、再発防止に取り組みましょう!
特に気を付ける犬種
・短頭種・・・シーズー、ペキニーズ、パグ、フレンチブルドッグ、ボクサーなどは特に気を付ける犬種です🐶
解剖学的に首が圧迫されており、喉の部分が狭く、体温調節を行うのに十分な長さと機能が保たれていません。
そのため、呼吸がしづらくなっています。
・レトリーバー種・・・ゴールデンレトリーバー🐕
わんちゃんは被毛に覆われているので寒さには比較的耐えることができますが、逆に暑さには弱いのです。
被毛が厚く、大きな身体のわんちゃんは、皮膚からの熱放散が阻害されるため、体温が上がりやすくなるので要注意です。
特にレトリーバー種は中高齢で罹患率が高いとされているので気を付けてください!
熱中症はどんなわんちゃんにも、猫ちゃんにも起きるものです。
心疾患やてんかん発作などの病気をもつ場合もリスクは高くなります。
温暖化の進んでいる日本において、熱中症は人も動物も気を付けなくてはならない疾患となってきています。
7月上旬~8月上旬が発症しやすいとの報告もありますので、暑い日には人の熱中症のニュースに気を付けておくといいと思います✨