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緑内障

緑内障とは

緑内障とは

目の中には眼房水と呼ばれる水が存在しており、この水の圧力によって目の硬さや大きさは保たれています。ところが、緑内障ではこの眼房水の出口になる隅角が何らかの原因によって詰まると、眼房水が排泄されにくくなるため、眼圧が上昇します。眼圧が上昇した状態が長期間続くことで、次第に視神経が圧迫され、視覚障害を起こして、やがては失明してしまいます。また、かなりの痛みを伴うため、緊急の処置を要する場合があります。

緑内障の症状

眼圧が上昇すると激しい痛みを感じます。緑内障の初期症状は軽く、目が少し充血する結膜炎のような状態になります。症状が進み高眼圧になると「活動量が減る」「イライラしやすい」「食欲が落ちる」などの症状が現れ、飼い主様がある日「何だか目が大きくなったな」と気付く段階では失明からは逃れられません。「眼球摘出」もしくは「シリコン義眼挿入術」しか治療方法はなくなってしまいます。

緑内障の原因

緑内障が自然発生する場合は「原発緑内障」と呼ばれ、遺伝が関係しているのではないかと考えられています。(好発犬種:柴・ビーグル・バセットハウンドなど)
主に白内障やぶどう膜炎・水晶体脱臼など他の病気によって二次的に発生する場合は「続発緑内障」です。

緑内障の治療

まずは、早めに眼圧を下げることが重要です。高眼圧が1~3日続くと視神経は取り返しのつかないダメージを受けてしまうため、迅速な処置が必要となります。高眼圧の状態が24時間以上続くと約半数程度が、72時間経過するとほぼ100%が視力を失うと言われているのです。
また、視覚の有無によって緑内障の治療方法は変わり、視覚の温存を目的とするのか、視力を失った目に対して痛みの緩和や合併症予防を目的とするのかで対応が異なります。

点眼薬

早期に適切な点眼薬を選択することが、大変重要となります。

点滴および内服薬

点眼薬だけでは眼圧降下が不十分な場合は、点滴治療を行います。

半導体レーザー手術

レーザー手術を行うことで、眼房水の産生を抑制し、眼圧を正常に戻します。場合によっては複数回の手術が必要です。
レーザー手術には、眼球内を触らずに外から盲目的に当てる経強膜レーザー(TSCP)と、眼球内から直接毛様体に目視下でレーザーを当てるエンドレーザー(ECP)があります。
また、最近ではより侵襲の少ないマイクロパルスレーザーも出てきており、治療の選択肢は広がってきました。

隅角インプラント手術

眼房水の出口である隅角に管を取り付け、管から眼球外に眼房水を排水する装置を取り付ける手術です。
眼球に小さな穴を開けますが、眼内を大きく触ることはなく、レーザーなどのように毛様体を傷つけることはありません。当院では、主にこの方法で手術を行っております。
しかし、インプラント手術は適応できる場合とできない場合がありますので、ご相談により最適な治療法を選択します。

眼球摘出

点眼や点滴・レーザー手術などで改善しない場合や、緑内障の原因が腫瘍の場合、また点眼が行えない場合の治療です。

シリコン義眼挿入術

点眼や点滴・レーザー手術などで改善しない場合に、眼球温存を目的として行います。
角膜に傷がる場合や涙に異常がある場合、眼球が萎縮して小さくなっていると適応できなくなります。
手術は基本日帰りで、術後は抗生剤の点眼、内服を2週間から1ヶ月実施するだけです。緑内障の治療は手術直後から必要なくなります。
その後合併症(主にドライアイ)がなければ、特に継続的な治療は必要ありません。

硝子体内注射

視覚がなく、点眼・内服・レーザー手術で改善がない場合、痛みからの解放を目的として実施します。
眼球内(硝子体内)に薬剤を注射し、眼球内の構造を破壊する方法です。
鎮静が必要であったり、複数回実施する場合もあります。
処置後に痛みを伴う場合があるため、当院では現在推奨しておりませんが、手術が適応できない高齢の場合などご相談により検討いたします。