身近にいる寄生虫①|愛媛県今治市で動物病院をお探しなら『MIRU(ミル)動物病院』へ

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2023.09.19

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身近にいる寄生虫①

 

9月に入ってもまだまだ暑い日が続いています🌞

季節の変わり目による温度差と台風による気圧の変化もあり、より体調に気を付けたい時期ですね🌀

今回は、当院では比較的見ることがある「身近にいる寄生虫」を2回に分けてご紹介していきたいと思います。

 

●ノミ

1番見かけることが多いのが「ノミ」です。

うちの子は外にでないから大丈夫!」と思われてる方も多いと思いますが、実は知らない間に人について帰り、わんちゃん、ねこちゃんにうつってしまったというお話も最近お聞きします。

ノミが寄生してしまうと、痒いだけでなく、様々な病気になる可能性があります。

ノミの唾液により、強い痒みや皮膚炎を引き起こす「ノミアレルギー」という病気を引き起こしたり、「瓜実条虫」という寄生虫を媒介したりします。

人に対しても、上記の病気の他に、発熱、リンパ節の腫れ、重症化すると脳炎を引き起こすこともある「猫ひっかき病」という病気を引き起こすことがあります。

これはねこちゃんが、細菌を持っているノミの糞便をグルーミングなどで食べてしまい、感染したねこちゃんに人が噛まれたり、引っかかれることにより起こります。

様々な病気を運んでくるノミですが、予防薬を使うことで、わんちゃん、ねこちゃんの被害を最小限に抑えることができます。

わんちゃんは首筋に落とすスポットタイプと食べるおやつタイプがあり、ねこちゃんはスポットタイプのみになります。

ご希望の方はお気軽にお声がけください。

 

●瓜実条虫(サナダムシ)

上記で名前がでてきましたが、「瓜実条虫がいるノミ」をグルーミングなどで誤って食べてしまうとかかる寄生虫になります。

かかってしまうと、腸に寄生するため、下痢、食欲不振、肛門周囲の痒みなどを引き起こすことがあります。

免疫力の弱い子犬、子猫では、激しい下痢、脱水、栄養が十分吸収できず、貧血や発育不良を引き起こすこともあります。

便に米粒のような小さい白い虫が混ざっていたり、床に白い粒々(乾燥状態)が落ちていたり、時にはおしりから這い出してくることもあるため、ご家族が気づいて来院されることが多いです。

虫の駆除には、首筋に落とすスポットタイプの駆虫薬を使います。

「瓜実条虫」は人にも感染するため、ノミを潰してしまうと、手に付着し、その状態で食べ物を食べるとかかってしまうおそれがあります。

ですので、ノミは潰さず、駆虫薬を使っていただくことをおすすめします💊

 

●マダニ

2番目に見かけることが多いのが「マダニ」です。

吸血する前は、2~3mm程度の大きさですが、吸血後は1cm以上になることもあります。

マダニの唾液には、麻酔のような成分が含まれているため、咬まれても気づかないことも多いです。

マダニが寄生してしまうと、様々な病気になる可能性があります。

わんちゃんでは、重度の貧血を起こす「バベシア症」、ねこちゃんでも重度の貧血を起こす「ヘモプラズマ症」という病気を引き起こすことがあります。どちらも重症化すると、亡くなってしまう可能性がある恐ろしい病気です。

近年話題になっているのは、人も感染してしまう「重症熱性血小板減少症(SFTS)」です。

わんちゃん、ねこちゃんでは多くは感染しても症状を示さない「不顕性感染」と考えられていますが、発症すると、食欲不振、嘔吐、下痢、黄疸などがでます。特にねこちゃんに関しては、致死率60~70%もある怖い病気です。

人では、下痢、嘔吐、腹痛、時に神経症状や出血症状がでることもあり、致死率は30%近くもあります。

人はマダニに咬まれるのはもちろんですが、かかってしまったわんちゃんやねこちゃんの唾液や血液から感染する可能性もあります。

この病気の怖い点はまだあり、現在も有効なワクチンや薬がないということ(治療は対処療法になります)愛媛県でもねこちゃんや人がかかっていることです。

命にかかわるような怖い病気を運んでくるマダニですが、予防薬を使うことで、ノミと同じく被害を最小限に抑えることができます。

わんちゃんは首筋に落とすスポットタイプと食べるおやつタイプがあり、ねこちゃんはスポットタイプのみになります。

たまに、マダニに咬まれると、そのままご自身で引っこ抜いて来られる方もいらっしゃいますが、マダニは咬む時に頭をガッツリ体内に刺し込みます。

むやみに引っ張ると体内に刺さっている部分が残ったままになってしまうことがあり、そこから炎症が起きる場合があります。

マダニに咬まれた時は、予防薬(駆虫も兼ねてます)を使用するか、病院で適切に処置させていただくのがおすすめです。

 

 

身近にいる寄生虫が、実は大変な病気を運んでくるかもしれません💀

今回ご紹介させていただいた寄生虫は幸い予防薬があるものになってます。

普段から予防をして大切なわんちゃん、ねこちゃんを守っていただけたら…と思います🐶🐱

残りの寄生虫はまた次回ご紹介させてください!

以上、愛玩動物看看護師の阿部でした👋