2021.11.14
ブログ
動物看護師の新居です。
急激に気温が下がり、こたつが恋しくなる季節になってきました。
さて、今回は猫の混合ワクチンについてお話ししたいと思います。
当院では、①3種、②5種、③猫エイズのワクチンを取り扱ってます。
①3種で予防できるのは、「猫汎白血球減少症」「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」となります。
②5種では「3種」+「猫クラジミア感染症」「猫白血病ウイルス感染症」を予防することができます。
③猫エイズワクチンは、「猫免疫不全ウイルス感染症」の予防ができます。
予防できる感染症についてまとめました!
〇猫汎白血球減少症
「猫パルボ」とも呼ばれており、感染力の高い感染力となってます。
白血球が極端に少なる病気です。
感染すると強い胃腸炎に襲われ、下痢や嘔吐、高熱といった症状を起こします。
子猫の場合だと重症化しやすく、非常に致死率の高い疾患となってます。
〇猫ウイルス性鼻気管炎
ヘルペスウイルスによる感染症です。
くしゃみや発熱、下痢、食欲不振などの風邪の症状がでます。
症状が悪化すると、肺炎や脱水症状を引き起こし亡くなることがあります。
〇猫カリシウイルス感染症
咳、くしゃみ、発熱、鼻水といった風邪の症状が続き、悪化すると舌や口周りに水疱や潰瘍がみられ、肺炎を起こすことがあります。
他のウイルスとの混合感染で合併症などを起こすことがあり、最悪亡くなることがあります。
〇猫クラミジア感染症
クラミジアという細菌の一種によって引き起こされます。猫同士の接触でうつり、まれに人への感染もおこります。
症状は主に、結膜炎と上部呼吸器症状がみられます。
まれに、発熱や食欲不振、体重減少が起こることがあります。
〇猫白血病ウイルス感染症
白血病の原因となるウイルスが体内に侵入することで、免疫機能の抑制、貧血、発熱、食欲不振などの症状が現れます。
ノミなどの媒介生物から感染する可能性も報告されています。
感染猫の血液や唾液、尿、便などに多くのウイルスが含まれているため、グルーミングや食器の共有によって感染することがあります。
〇猫免疫不全ウイルス感染症
白血球が作れなくなり免疫機能が低下し、一度感染すると完治できない感染症です。
人に感染することはなく、猫同士のみの感染となり、感染猫との接触で感染します。主に感染猫とけんかをし、ケガをすることで感染することが多いです。
完全室内で外猫との接触がなければ3種、外に出る子に関しては5種+エイズワクチンをおすすめしてます。
また、今回猫のワクチンの種類を変更しました。
新型コロナウイルスと同じように、感染症の原因である細菌やウイルスは、流行する株(型)が様々あり、変化していってます。
当院では、日本で流行している病原体に対応し、安全性に考慮した国内の混合ワクチンを取り入れています。
ワクチンのことで、相談、気になる点がありましたらお気軽にご連絡ください。