2021.02.05
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寒暖差が激しい日が続いてますね。
私たち人もですが、わんちゃん、ねこちゃんも体調を壊し気味の子が多いように感じます
早くあたたかくなって欲しいですね…🌸
今回は前回に続いて「食べてはいけないもの、注意が必要なもの」をご紹介していきたいと思います。
●アボカド🥑
アボカドには「ペルシン」と呼ばれる殺菌作用もある反面、毒性を持つ成分が含まれています。
「ペルシン」は人では大丈夫ですが、わんちゃん、ねこちゃん、特に鳥類では毒性が強いといわれています。
主に皮、樹皮、種、葉に含まれているとは言われていますが、種から果肉に達するおそれもあります。
わんちゃん、ねこちゃんの体質にはよりますが、嘔吐、下痢などの軽い胃腸障害で済む場合もあれば、
呼吸困難、肝障害、ケイレンなどの重篤な症状を引き起こす場合もあるので注意が必要です。
残念ながら、「どの位食べたら危険か」「どの位の時間で症状がでるか」などははっきり解明されていないので、
まだまだ謎な部分が多い食べ物の1つとなっています。
また、最近では毛や皮膚を健康に保ったり、抗酸化作用があるといわれており、
アボカドを配合したフードやシャンプーなどを見かけることもあると思います。
アボカドはたくさん種類があるため、種類によって「ペルシン」の含有量も変わってきます。
そのため、「ペルシン」が含まれていない部位や含有量の少ない品種が使われていたり、工夫がされていると考えられます。
ですが、体質にもよりますので、心配であったり、軽くでも症状がでる場合は避けてあげた方がいいかもしれません。
また、アボカドを観葉植物としておいてある場合もあると思います。
日本で出回っている品種は「グアテマラ系」のアボカドが多く、此方は「ペルシン」の含有量が多いものとなります。
悪戯をするタイプの子はアボカドを別の部屋に移動させたり、ネットをかけるなど工夫が必要です。
最後に、アボカドに限らず果物系もですが、種を丸のみしてしまった場合は、胃や腸でつまる可能性がありますので、
様子を見ずに、すぐにご相談していただきたいと思います!
●ナッツ類
今の時期はチョコレートに入っていることも多く特に注意したいのがナッツ類です。
少しですが紹介していきますね。
①マカダミアナッツ
中毒性があるとはいわれていますが、詳しい成分はまだ明らかになっていません。
「どの位の量を食べたら…」ということもはっきりとはわかっていませんが、少量(1粒)でも症状がでることがあるといわれています。
わんちゃんでは、嘔吐、下痢だけではなく、立ち上がれなくなってしまったり、ケイレン(震え)を起こすこともあります。
急性で多くは早くに症状がでるといわれていますので食べてしまった時はお早めにご相談下さい。
また、ねこちゃんははっきりとは書かれていませんが、わんちゃん同様注意した方がいいと言われています。
②アーモンド
わんちゃんはアレルギーではない限り、中毒を起こす成分は含まれていません。
しかし、マカダミアナッツと同じく脂肪分が多いので消化不良を起こしてしまうことがあるのでおすすめはできません。
ねこちゃんはアーモンドでも「ビターアーモンド」と呼ばれる種類はかなり注意が必要です。
青酸化合物である「アミグダリン」という成分が多く含まれており、少量でも命に関わることがあります。
普段スーパーなどで炒って売られているアーモンドは「スイートアーモンド」と呼ばれる種類になります。
「ビターアーモンド」は食品の香りづけ、香水、油などに使用されているものになりますので、誤って舐めないように注意が必要です。
●観葉植物🍃
此方も種類別にご紹介していきますね。
①ポトス
とても人気のある観葉植物の1つですが、わんちゃん、ねこちゃんにとってはよくない植物になります。
ポトスはサトイモ科に属し、樹液には「シュウ酸カルシウム」という成分が含まれています。
誤って葉や茎をかじってしまうと、口腔内を中心に炎症が広がり、腫れたり、吐いてしまうことがあります。
②アロエ
私たち人にとっては美肌効果や整腸作用があり良いイメージのあるアロエですがわんちゃん、ねこちゃんにとってはそうではありません。
嘔吐、下痢などの胃腸障害を引き起こすことがあります。わんちゃんではさらに腎炎など重篤な症状になってしまう場合もあります。
アロエも部位や品種によって含まれている成分が違います。
わんちゃん、ねこちゃん用に開発されているものであれば、何らかの工夫がされていると思われます。
また、人用の「アロエヨーグルト」はすぐに重篤な症状がでることはなくとも、
体質によって胃腸障害(アロエ以外にも乳糖が分解できない体質の子は下痢をする可能性があります)や
アロエ自体にアレルギーがでることもありますので注意が必要です。
③ユリ(科)
わんちゃん、ねこちゃんでは比較的有名な植物の1つだと思います
嘔吐や下痢などの胃腸障害や多飲多尿、ケイレン、腎不全など症状も重くなることがあります。
特にねこちゃんでは急性腎不全となり命に関わることも珍しくありません。
ユリの中毒成分はまだわかっていません。
花や茎、葉だけではなくユリを入れた花瓶の水を飲むだけでも症状がでる可能性があると言われていますので少量でも注意が必要です。
●トマト🍅
ねこちゃんでは珍しいかもしれませんが、好んで食べているわんちゃんは多いのではないでしょうか。
トマトは基本的に「熟して」いれば問題はありません。
ただ熟していない青いトマトや花、茎、葉には「トマチン」と呼ばれる成分が含まれています。
これをわんちゃん、ねこちゃんが食べてしまうと嘔吐、下痢、血便などの胃腸障害がでる場合があります。
また、皮はもともと消化をしにくいので剥いてからあげる方がいいとも言われています。
因みに余談にはなりますが、「交差反応」と呼ばれるアレルギー反応があります。
似たような構造をもつタンパク質を異物と認識してアレルギー症状をだしてしまう反応です。
人では「ブタクサ」「スギ」「イネ科」など花粉症の原因となるものと交差反応があると言われています。
必ずでるわけではないですが、わんちゃん、ねこちゃんでも花粉症疑いやアトピー疑いがある子は避けた方がいいかもしれません。
いかがでしたか?
前回と同じ言葉にはなりますが、物によって量や症状がでる時間が異なるため気づいた時点で
「いつ」、「何を」、「どのくらい」食べたか教えていただくととても助かります。
(成分のわかるパッケージや量を推定するため食べかけのものなどご持参いただくとより助かります。)
以上、看護師の阿部でした🐕🐈